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クアッガの星 [詩作品]


クアッガの星



100年先の ある夏の日にも
だれか憶い出すかしら?

クーアッ クーアッと いななきながら
地平線を 雲母のようにあゆんでる
クアッガの まぶしい群れのことじゃなく

二頭立ての馬車を曳いて
ハイドパークを駆け抜ける
お利口さんの クアッガたちのことじゃなく

100年前の ある夏の日に
檻の中から ひとりさびしく旅立った
しんがりの おばあさんクアッガのことでもなく

しましま頭巾の クアッガたちをのせ
銀河系を回っていた 草原の星
太古からきた たった一つの星のことを




クアッガ:前半分だけ縞模様のウマ属の動物。狩りたてられて、
19世紀に絶滅した。その名前はかん高いなきごえからきている。

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クアッガの目撃者

豪雪だった北国で、一生懸命に雪かきをしていた、しまの毛糸の帽子をかぶっていた年老いた感じの少女は、もしかして、銀河系をまわっていたその草原の星から、こぼれ落ちたクアッガの仮の姿だったのではないでしょうか?
by クアッガの目撃者 (2005-05-21 22:06) 

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