カモメの島
カモメたちの飛ぶ島へいきたい
真昼の海に浮かぶ
緑の泡のような愛の島に
カモメが虚空のなかをはばたき
空と海でたくさんの風車がまわる
私はあなたのなかで透明な海になり
あなたは私を渡る虹のかなしみになる
カモメが海の秘密をしゃべり
砕かれた貝がらの浜辺がつづく
私はあなたを呼ぶ海の混沌になり
あなたは私を染める大きな夕焼けになる
カモメたちの死ぬ島に行きたい
暗い海に沈んだ
花びらのような過去の島に
(これははるか以前に書いた詞ですが、堤政雄さんの作曲でCDにも入って
います。一部でけっこう愛唱された曲です。今読むとなんだかはずかしい
けれど。)