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万葉集 [日々のキルト]

鈴木ユリイカさんから「MAN’YO LUSTER」(万葉集の英訳)という本が送られてきた。
それぞれの歌ごとに美しいカラー写真の入った本で見ているだけでも愉しい。
英語で万葉集を読むことができるのは楽しみだ。リービ英雄その他による。

佐保河の小石ふみ渡りぬばたまの黒馬の来る夜は年にもあらぬか

(さほがわの こいしふみわたり ぬばたまの くろまのくるよは としにもあらぬか)
これは藤原大夫に大伴郎女のこたえた歌とのこと。
《佐保河の小石を踏み渡って宵闇の中をあなたの黒馬の来る夜は、年に一度で
もあってほしいものです》
私は黒馬というイメージにとらえられたみたいだ。

Would that, even a single night a year, your pitch‐black steed would come,    treading over the pebbles    in the Saho River

これを英訳で読むと、(私には)小石を蹴るひずめの音が聴こえてくる。
不意の連想…漱石の夢十夜のなかで、白い裸馬に乗ってまっしぐらに
駆けてくる女の図。黒馬と白馬、男と女はちがうけれども。

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