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たこぶね [日々のキルト]

昨夜読書会の仲間の積子さんから電話があって、いまTVの1チャンネルを見てる?
という。急いでつけてみると、なんと画面に「たこぶね」が大きく映っていて、
ちょうど話題の中心になっているところだった。
私たちは約10名くらいで、《たこぶね読書会》という小さな会をつくっている。
たこぶねの名の由来はアン・モロー・リンドバーグの「海からの贈り物」からもらっ
たのだ。子どもを育てるためにタコが貝をつくり、そこで卵を育てる…という知識
は得ていたが、実際に貝殻がどういう風につくられるのか詳細は分からなかった。
TVの映像では縦になった貝殻のなかに、タコが入って泳いでいるらしい。しかも
群れているとのこと。
そういう生態に驚いて、もう一度本やインターネットで調べてみた。するとメスの
タコが産卵育児用に貝殻を分泌して、(オスは小さくて貝殻はなく、繁殖用の腕の
部分をメスの貝殻に残して去っていくとか)そこで子どもが孵化するまで育てるという。
貝が破れたり穴があいたりすると、修理もする。貝殻は白く、その表面は美しい
さざなみ状になっていて、プラスティックのようにも見える。大きさは15,6センチも
あってアオイの葉のような形をしている。
メスは子どもが育つと貝を切り離し、自らは死ぬという。こうして空になった貝殻が嵐
のあとに、九州の沿岸などによく漂着するそうだ。いつか福岡の日嘉まり子さんか
ら、その美しい殻が送られてきて、いまも大事に箱にしまってある。これはアオイガイ
とか、タコブネとか呼ばれ、このような貝をつくるタコは6種類あるという。
英語ではPAPER NAUTILUSというそうだが、それもタコの祖先がオウムガイだから…と。
ところでなぜ会の名を「たこぶね」とつけたかというと、この貝は船乗りにとって順風と晴
天のシンボルでもあること、しかも子どもたちが孵化した後は、親だこは自らを切り離し
て、貝ごと大洋上に送り出すというかっこよさも一つの魅力だったからかもしれない。
そういえば読書会も10数年だが、今までのところ荒れ模様の日はなかったようだ。
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青リンゴ

画像を見たとき、白く美しく神秘的な貝だと思っていましたが、詳しくは知りませんでした。産卵育児用に分泌されてできた貝殻だということ、子供が育つと切り離して自らは死ぬということ、いま初めて知り感動しています。そんな「たこぶね」の名前を持つ読書会で、ファンタジーのすてきな旅を続けたいと思います。
by 青リンゴ (2005-10-10 20:34) 

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